物語三昧のオフ会に参加して

あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いします。

2012年のまとめという意味での積み残し

少しずつ片付けます。


さて,私が影響を受けたブログ,物語三昧。

このオフ会があるというので,勇気を出して

参加してきました。いや,神のような存在に

接するのは否が応でも緊張します。

ただ,神聖というのは,よく分からないから

宿るものです。実感ができると人間になる。

お会いしたので,すごい人だけど人間なんだ

そんな感想を抱きました。



さて,私がオフ会に参加した主目的は,

自分のフレームワーク探しでした。

私はいまいち自分の視座を理解していない。

作品を見て面白い,というのはある。

しかし,なぜ面白い,を上手に説明できない。

説明する力を磨くためにブログを始めた。

すぐには,身につかない。

ひとまず,うまい人を間近で見てみたい。

人との違いを見せつけられることで

自分の外延が分かる。

外延が分かれば,定義も作りやすくなる。

自分の視座も明確になるのではないか。

そういう流れでした。

結果,どうだったか。

少し見えてきました。

私が作品を見る視点は,3つくらい。

1つ,寓話性。

2つ,言葉遊び。

3つ,ブレークスルー。

やはり,私は物語に寓話性を求めている。

何かを得て,自分の生きている世界に

活かしたい気持ちが強いのかもしれない。

物語には影響力があるからこそ,

単なるエンターテイメントで

終わってほしくない,という思いである。

エンターテイメント性のみという見方を

否定はしない。否定はしないが,

その影響力に無自覚なのは無責任かもなぁ

という思いでもある。共生社会なので。



言葉遊びというのは,

エンターテイメント性の要素である。

単純に,自分では思いつかないような,

韻を上手に言って妙技だなぁ,

と思うものに惹かれる。韻だけでなく,

うまい喩だな,とかうまい決め台詞でもいい。



ブレークスルーとは,悩みに衝突し

悩みからの脱却する要素である。

単純なカタルシスかもしれない。

職業柄,悩みというものは誰にでもあるし,

解決されるべきでものと思う。

解決の方法は,自力で解きほぐしたり

誰かが助けてくれたり,悩みを放棄したり

いろいろある。私が見たいのは,

悩まなくていい状態になった

という何か安心感に近いものを求めている。



寓話性というのは,抽象世界の話で

それ以外は,具体の話だと分類できます。

私の憧れる頭のよさとは,

抽象と具体を自由に行き来できる思考力です。

マクロ・ミクロという文脈に似ているかも。

憧れているだけあって自分には未発達な力。

自分の視点が具体と中小にまたがっている

だから,なかなか自分を理解できずにいた

そんなことを改めて考えていました。

十分に収穫のあるオフ会でした。



それにしてもLDさんのハーレムメイカー話

面白かった。要約しよう。

まず,ハーレムメイカーとは。。。

http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/ba6f91deca8d057ad42642651252343a

このURLを見てもらえばいいでしょう。

ハーレムメイカーの系譜は,

序列型ヒロインから始まる。

主人公は1位と必ず結ばれるストーリー。

序列2位のヒロインは,1位に絶対勝てない。

ここに限界がある。

これを突破したのが天元突破雨宮ゆり子。

http://www.tsphinx.net/manken/room/clmn/j_amemiya1.html

序列2位が1位を抜いて結ばれるのである。

ここから,ヒロインは複数あって

主人公とヒロインの関係が並列型にもなる。

ヒロインは複数いてもいい

いろんなタイプがたくさんいてもいい

という物語形式です。

たとえば,らんま1/2である。

主人公はどのヒロインにももてる。

どのヒロインも落とす余地がある。

いろんなタイプのヒロインを楽しめる。

そんな形式が生まれた。

ただし,並列型にもネックが2つある。

1つは,

大好きなヒロインが主人公に奪われる問題

である。この問題を解決したのが

らき☆すたけいおん!などの

女性キャラ日常系の物語です。

男という雑菌がいない無菌系。



もう1つは

繰り返す日常から脱却できない問題

です。等距離をとるがために,進展がない。

それを解決する方法の1つが

正統派のラブコメ,結ばれる物語です。

ココロコネクト中二病でも恋がしたい

これは,男女数を1対1に戻すお話。

ただ,ココロコネクト中二病もきちんと

結ばれるところまで描かれていない。

次世代ハーレムメイカーはどうなるのか。。。



現時点でのハーレムメイカーの究極は

俺たちに翼はない,だそうです。

私もリアルタイムで見たアニメですが

確かに,考えてみればそうかもしれない。

京アニ版カノンもその類型だそう。

アマガミSSもそう,ハーレム形式のまま

等距離のまますべてのヒロインを救う構造。

この構造の次にくる物語形式は何か,

そんなことを考えているという話でした。



以上,実に面白い。

このレベルの人と自分を比較して思う。

見る文脈が違う。

作者単位,時代単位での文脈も持っている。

文脈からとらえると,作品単体に飽きても

発見があるから面白い,という。

インプットしてきた量が違うからこそだ。

私は,サブカルの世界に入って4年程度。

同じ文脈を共有できないのも仕方ない。

でも共通理解は得たい。

どう乗り越えるか,模索中である。

ひとつの可能性は想像・理解力を上げること。

現代文の入試のように,

切り取られた文脈から全体を想像し理解する

この現場思考,即興力を鍛えることである。

頑張ろう。そう思った。




趣味は,現実の辛さを解消するためにある。

趣味に義務を課すことはあり得ないと思う。

ゆえに肩ひじ張らずに趣味を楽しみたい。