2012年夏アニメのランキング

今期,私が観ていたアニメは以下のとおりです。
http://tako2008.blog27.fc2.com/blog-entry-498.htmlに,一覧を参照させていただきました)

トータル・イクリプス
アルカナ・ファミリア
人類は衰退しました
TARI TARI
ゆるゆり♪♪
うぽって!!
貧乏神が!
もやしもん リターンズ
夏雪ランデブー
恋と選挙とチョコレート
この中に1人、妹がいる!
じょしらく
カンピオーネ! 〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜
だから僕は、Hができない。
DOG DAYS'
ソードアート・オンライン
ココロコネクト
織田信奈の野望
薄桜鬼 黎明録(読売テレビ)ネット配信

[放送継続作品]
アクセルワールド
黒子のバスケ
氷菓
スマイルプリキュア!
ワンピース
ナルト
宇宙兄弟
しろくまカフェ
へうげもの

今期は合計30本観ていましたね。
仕事が忙しすぎて定期的に何かを書くというのは無理でしたが,なんとか作品を観続けることはできました。


さて,私はランキングの付け方に悩んでいます。自己満足目的で付けるのだけれど,あとで振り返ったときに分かりやすいものがいいじゃないですか。そう考えると何らかの読者を想定して書かないと,私の物書きとしての能力の低さゆえ文章が締まらないんですよね。やっぱり,アニメの世界を知らない人向を読者として想定した方がいいのかな。その人に自分の価値観を押しつけたくはないけれど,でもいいものだから愉しんでもらいたいし,そうなると一定程度自分の主観で価値を決めて紹介するしかないし,どうしたものかと悩むわけです。

悩んだ結果,2012年春アニメについては,ジャンル分けしてアニメを紹介しました。でも,これは手間ですし,紹介する作品が多すぎてインパクトに欠けるって気づいたんですよね。最初に決めたことだから,と拘るのも手です。しかし,ここは試行錯誤の最中ということでテキトーに変えてみましょう。つまり,ジャンル分けせず,とにかくオススメしたい,共有したくなった作品を5つランキングに挙げることにしましょう。仮想読者は同年代のアニメの世界をかじったくらいしか知らない人です。ジャンルが違うと面白さの次元が違うし見方も違うので単純に同一平面でランキングを付けるというのは抵抗があるのだけれど,あまり細かいことは気にせず行きます。

さて,今期の作品はストーリーが面白い,あるいは見ていて笑える,というのが多くて,私が一番好きなジャンルである観ていてモチベーションが上がる,どっか寓話性がある,という現実世界へのフィードバックが可能な作品というのは少なかったように思います。そんななかで,5作品を挙げるとしたら以下のようになります(氷菓は前クールでも紹介したので割愛)。

1,TARI TARI
2,貧乏神が!
3,ココロコネクト
4,トータル・イクリプス
5,じょしらく

TARI TARI

PAWORKSの作る高校を舞台としたアニメはtruetearsとか花咲くいろはとかあります。true tears Blu-ray Box花咲くいろは 1 [Blu-ray]。私は結構好きなんですよね。人間関係の描き方とかテーマ設定とかキャラ作りとか。自信を持ってオススメできるような気がする。両作品について語るのは措いておきましょう。

今回のTARI TARIでのテーマは,奈落からの復帰の仕方です。舞台である高校は廃校という終わりというか後ろ向きな雰囲気の中で,登場人物たちはそれぞれに前向きに進んでいく物語です。そのコントラストが映えます。登場人物たちの前向きさといいましたが,ただ単純に前向きなのではなく,1度全員壁にぶつかり奈落に落とされます。ここがいい。特に,坂井和奏と沖田紗羽の潰され具合がよかったですね。世の中救われないことは多々あります。壁にぶち当たって潰れて,そこからどうするかです。やはり人間1人では立ち直れないものです。1人で立ち直ろうとするのに拘る人がいるのも分かります。でも,1人で立ち直るのはどうしたって無理があります。そこで,周りの仲間に助けられながら前へ進んでいくということになります。言葉にすると陳腐なんだけれど,その描き方が美味かった作品です。仲間に助けられながら前へ進んでいくというのはココロコネクトでも綺麗に描かれています。ココロコネクトよりもTARI TARIの方が,よりサバサバッとしていてウェット好きの私からしたら寂しい部分もありますが,それでもなおストーリーの面白さが今期では群を抜いています。プチ哲学をする材料がごろごろしています。







貧乏神が!

貧乏神が!  1 (初回限定版) [Blu-ray]

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もう,大好きですね。私は,銀魂とか男子高校生の日常といった感じのギャグが大好きなんですよ。劇場版 銀魂 新訳紅桜篇【完全生産限定版】 [DVD]男子高校生の日常 スペシャルCD付き初回限定版 VOL.1 [Blu-ray]。何がいいって,くだらないお話をしていただけのはずなのに,BGMとか背景を駆使してなんか泣けるいいお話に無理矢理まとめるところが好きです。ギャグセンスもいい。時々シニカルだったりするし下ネタも適度に入っているし。幸せってなぁに,というテーマ設定もいい。一応の回答として,お金でもルックスでもない,周りの人間を幸せにすれば跳ね返ってくるんだぜ,という「情けは人のためならず」に落ち着くところも結構好みです。どこまでもゲスいキャラを坊主にしたというセンスを褒めるしかない気分です。いつもと違う花澤香菜さんもいいですね。






ココロコネクト

この作品には,最初は抵抗がありました。キャラ付けもできていない1話から入れ替わりとかされても誰が誰やら分からなくなるのではないか,という構成の部分です。キャラ付けしてからだからこそ,役者の演技が生きてくるのではないか,みたいに思っていました。しかし,それをものともしないくらい,役者の演技が上手でした。 豊崎愛生さん,金元寿子さんは,前から演技力があっていいなぁとか思っていたんです。ごめんなさい。それに加えて,4話くらいでそんなことどうでもよくなります。稲葉姫子(cv沢城みゆきさん)のおかず発言ですね。ぶっ飛びましたね。いろいろと。大ファンですからね。あの声がいいんです。そこからの10話くらいでの告白シーンですか。校舎裏に走っていってからの「あーキスしちゃったッ」のテンションの上がり具合の演技がもう,たまらなく可愛いと思ったわけです。以上,ファン心理の話は措いて,ストーリーとしては人間関係をごちゃごちゃさせながら問題を解決していくという話です。くどいくらい,それぞれが相手のことを考え思いやる一方で自己中心的に考えをすすめぶつかるという,高校生っぽい青臭いお話です。氷菓の奉太郎とエルもそうでした。最近の高校生キャラは,些細なことを一大事に受け止め,慎重に慎重に会話を進めてゆく描かれ方になっています。もっとテキトーに物事を進めてもいいのに,その慎重さが高校生っぽくて懐かしいんですよね。しょっぱい青春を味わってくださいませ。






トータル・イクリプス

トータル・イクリプス 第1巻 [Blu-ray]

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マブラブはですね,オルタナティブが人生初プレイのそっち系のゲームでした。いきなり濃いところから手を出したもんだと思います。しかも,法科大学院入学直後でしたからね。何やってんだという話です。BETAがいいですね。圧倒的に敵わない,無慈悲に人を食い殺し蹂躙する恐怖。最近でいうと進撃の巨人進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)に出てくる巨人と同じような恐怖を与える存在です。あの,よく分からんものに由来する死に直面しながら生きるというだけで,日常に張り詰めた臨場感が生じてきます。それは,オルタナティブのときでもトータル・イクリプスでも同じです。そこがこの作品の面白いところですよね。ただ,トータル・イクリプスだと,もうちょっと,人種とはなにかをテーマにしたいみたいなんですよね。コード・ギアスと同じですコードギアス 亡国のアキト 第1章 (初回限定版) [Blu-ray]コードギアス COLLECTION コードギアス反逆のルルーシュ DVD-BOX。このテーマも非常に面白い。日本では人種問題はないというけれど,北海道や九州では存在しますし,1940年代の戦争に由来する人種問題も存在します。考えなきゃいけない問題です。その考えのきっかけになります。マクロでの人種問題とミクロでの人間関係によって考えが深まるところ,マクロの人種問題はいかに解決すべきか。ミクロで仲が良いからといって単純に人種差別はよくない,と片付けていいのかしら。とかなんとか。特に,男女の機微がミクロの世界に混じったときに,マクロの人種問題にミクロでの出来事を投影していいのか。なかなか面白いですよ。





じょしらく

じょしらく 1(期間限定版) [Blu-ray]

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この作品は,なんといっても台詞回しが面白いんです。台詞回しが上手だな,と感心する作品が化物語りから続く作品が最も面白いと現時点では思うのだけれど,化物語 Blu-ray Disc Boxじょしらくも,なかなかに面白いです。笑いのベクトルが違うので単純に比較はできませんが。作者の小利口さというと失礼かもしれませんが,インテリジェンスが見え隠れする感じの台詞回しが私は面白いと思ってしまうんですよね。今回挙げた5作品の中で唯一,本当に何も考えなくて見ていられる癒し系の作品でした。勇気を持ってパロディを出すところがいいんです。モザイクだらけなところも大好きです。






ひとまず,勢いで書けたのはここまで。もっと深い考察は,リアルタイムで書いていかないと,やっぱり思い出せないし書けない気がしますね。
あ,番外編として,日笠陽子さんの本気を観たい人はカンピオーネ!を推しておきます。あれは,地上波に載せたのがすごいと思います。挑戦的ですね。原作がエロゲーの作品は他にもありましたし,なんやかんやとエッチな作品は相変わらず多いんですけど,そして私は露骨な作品は見るに堪えなくて1,2話観た辺りで切り捨ててしまうことが多いんですよ。一応,最後まで見られた作品の中でカンピオーネ!は比較的綺麗に表現していましたね。中二設定かつハーレム設定で,その部分は嫌じゃないけれど,ストーリーががたがたでしたので,ランキングには載せられませんでした。恋と選挙とチョコレートも同じように,ストーリーに関して惜しい作品でした。カンピオーネ! ~まつろわぬ神々と神殺しの魔王~ 1 (初回生産限定版) [Blu-ray]恋と選挙とチョコレート 1(完全生産限定版) [Blu-ray]どちらも面白くなりそうだな,と思って期待しすぎたのかもしれません。