評価されたいという欲求をどうするか
誰かが私を理解してくれるなんてこと自体,幻想かもしれません。私が誰かを理解したというならば,それはおこがましいだけの勘違いかもしれませんし,そう考えると逆に誰かが私を理解してくれることもないのだろうなと思うからです。
でも,誰かに評価されたいという気持ちはあります。そして,評価であれば理解を伴わなくてもできることなので,誰かが私を評価をしてくれることは期待していいはずなんです。この,評価されたいという気持ちは,司令型(『人生の法則』より)の人間の誰しもがもっている欲求のようでして,私の場合は特に,評価されたいという欲求が強い方です。たぶん。
しかし,実際には,100人が100人,評価をすることなどあり得ません。必ず反対派はいますし,むしろ,反対されることの方が多い。法律の世界を観れば歴然です。刑事弁護人に対しては「犯罪者の味方をするなんて非道い」,ビジネスローヤーに対しては「あいつは金に魂を売ったのか」,等は典型的で,このような非難がつきものです。それぞれの弁護士には,それぞれの立場があって,その立場を踏まえれば評価されて然るべき場合が多い。しかし,そのような立場の違いは見過ごされ,人は自分の立場からのみ,判断を下し,非難する。しかたのないことです。でも,人から評価されたい欲求を持っている人間だと,そんな非難を受ける度に心に傷を負うことになってしまうわけです。
そんなとき,100人のうち,4,5人でも自分を評価してくれる人間がいたら,それだけで幸せなのかもしれません。そこに目が行けば,きっとやっていける。そんな風に思います。追い込まれてしまうと,その少人数の人が存在していることに気づかず,さらに自分を追い込んでしまうものですが,できれば,気づきたいところですよね。というか,そう思うことにしました。しばらく,実行してみます。
この人間関係の話題で,私が一番影響を受けた本があります。『自分の小さな「箱」から脱出する方法』という本があります。
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
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啓発系の書物はごまんとあって,くだらない,と思える本もいっぱいあるのかもしれませんが,いいきっかけをくれる本もあります。この本はその内の一冊です。啓発系の書物にはつきあい方があります。まず,この類の本を読んだからって,書いてあることを実践しなくてもいいんです。というか,全部読まなくてもいいんです。こういう本は,私が好きなまんがとかアニメと一緒で,いい方向に動き出すためのきっかけをくれるものと思って触れるだけで十分です。つまらないな,と思えるなら,いまの自分には不要な(それだけ自分が満たされている)ものなだけです,栄養素も足りていると食べたくないのと一緒です。気にしなくていい。人付き合いに関して不満があれば,それは飢えですから,何か一冊読んでみてください。私なら上記の本を薦める,というだけです。